印象に残っているのは、いい先生より好きを貫いていた先生

学生時代で印象に残っている先生は?

と聞かれると、速攻で思い浮かぶ先生がいる。

授業がわかりやすかったとか、人間的にいい人だったとか、大好きな先生だったからではぜんぜんなくて、その人は、わたしにとって衝撃的な人だった。

高校の世界史の先生だった。名前は覚えていない。この先生の記憶イコール、フランク王国だ。フランク王国の最盛期は8世紀とか9世紀、今でいうフランスのあたりにあった国だ。

くる日もくる日も、この先生の授業はフランク王国だった。フランク王国をひたすら丁寧に掘り下げて説明してくれた。

授業の内容は、驚くほど覚えていないけれど、

カール大帝、シャルルマーニュ、ピピン3世、神聖ローマ皇帝・・・そんな名詞のかけらが記憶の片隅に貼り付いている。

それにしても、またフランク王国だなあ

と毎時間、先生の顔を見ながら思っていた。

生徒が聞いていても聞いていなくても、授業が始まった途端、その先生の心はフランク王国に飛んで行ってしまったかのように、フランク王国を語り続けた。

その姿を見ていて、よくわからないけれど、かっこいいなと思った。

ほんとにフランク王国が好きだったのだと思う。教科書の内容を遥かに超えて、相当自身でも勉強していたのだと思う。ひとつのことをこんなに好きになれる先生はかっこいいなと思った。

だから40年以上たっても、印象に残っているのだと思う。好きが爆発している人がわたしは大好きだ。

最近聞いた話で、どこかの学校で授業が進まないからなんとかしてほしいと、生徒が職員室に抗議にいったという話を聞いた。

驚いた、わたしには考えつかない発想だと思った。

そんなことを考えていたら、もうひとつだけ思い出した。

「ヘンリ8世は、バカでした」

と先生がつぶやいていたことだ。

ヘンリ8世はエリザベス一世のお父さんにあたる。

だから、フランク王国だけをやっていたわけではなくて16世紀のイングランド、少なくともエリザベス一世くらいまでは進んでいたのだという大発見。

いや、でもやっぱりそれ以上は進んでないと思う…

(写真は仁和寺です、関係ナッシング)

フランス行きたいな…

いやでも、それ以上は進んでなかったと思

前へ
前へ

わたしの感情はわたしのもの

次へ
次へ

体調が悪い時に考えたこと