読書会で読む前のフライング
今月みかづきぶっくくらぶで取り上げるのは、
尹雄大さんの本『句点。に気をつけろ』
このタイミングで刊行トークイベントがいくつか行われているので
そのひとつ、下北沢の本屋B&Bさんの「自分を知るための言葉とどう出会うか」にオンライン参加を申し込んだ。
実は当日参加できなかったので、今日、アーカイブで聞いた。
お菓子とお料理を作りながら、おもしろいところを何度も聞いた。
途中で止めて、戻しては聞く、止めて、戻しては聞く、それを繰り返しながら、何度も聞いた。
どのくらいの時間聞いていたんだろう、相当長時間聞いていたので、今耳の奥がぶおーんとうなっている。
京都の恵文社で行われたトークイベントにはリアルで参加したのだけど、その時はもう、驚きのスタートだった。
一般的なトークイベントは、まずは著者の講演があって、その後残りの時間で会場からの質問に答える時間といった形が多いのだけれど
その時は尹さんの第一声はこんな感じだった。
「この際だからぼくに聞いておきたいこととか、言っておきたいこととか、なにか質問とかありますか」
みんな、どっと笑った。
その時、わたしは、まだ本を読んでいなかったし、(多分だけど)その場にいた参加者も、ほぼまだ本を読んでいなかったと思う
本を読んでいないのに、一体どこから質問したらいいんだろうかと、正直ビビった。
でも結果的にはその形はとてもよかった。
尹さんは、質問に対してひとつひとつ丁寧に答えていった。
多くは、話すこと、聞くことに関する素朴なお悩みだった。
尹さんの他の本についての質問だったり、感想だったり、自分では思いつかないようなトピックだった。
その時のやりとりのひとつひとつを、もう覚えていないのだけど、心にすーっと入っていった。
尹さんが、自分の体験における自身の感覚や感情を細かく分析するプロセスは興味深くて
本を読んでいてもわくわくする、わからない部分もあるけれど、やっぱりわくわくする。
自分の思考のプロセスとも近いと感じた。
どちらのイベントも、終わった後に、爽やかで、はれやかな気持ちになった。
話すこと、聞くこと、自分の在り方と・・・後からモヤモヤすることは日々たくさんある。
ぐるぐる考えた結果、今は答えがわからなくなることもいっぱいある
まあ、それでもいいかな、
もやもやするところから何か言葉という形あるものが生まれるかもしれないし
ぐるぐるしているところをきっかけになって、なにかに気づくことがあるかもしれない
もともと想像もしていなかった場所に辿り着くことができそうな予感がする。
とにかくアウトプットすることじゃないだろうか。
言葉に詰まっても、言葉が足りなくても、話がそれても、変な言葉が出たとしても、それでもアウトプットしようとすること、伝えようとすること。
その姿勢を持ち続けよう、そう思った